液状化現象に見舞われた札幌や北海道開拓以前の情景のような真っ 暗な原野。フィリピンのルソン島の崖崩れや香港および広東地方の 台風の後の惨劇の姿と日本ばかりではなく世界中で様々な天変地異 が次から次へと起こってきています。 政治や経済界も例外ではなく、人間社会にも大きな変化というか曲 がり角とでもいうような現象が続いていくことと思われます。かと 思えば人体においては気象病だとかアトピーや喘息が代表となるよ うな原因が分かったような分からないような、なんだかよく分から ない症状までも多発し、有名で有能なドクターも権威ある医療機関 も表にはとてもとても出せないものの、 裏ではまいったまいったともう諦め顔というか、もうそんな嫌な患 者なんか診たくもないというのが本音なのでしょうか、巡り巡ってこちらの耳にも届いてきてしまっています。これはいったい どうしたことなのでしょう。古いことわざにこういうのがあります 。「賢者は歴史から学び 愚者は経験から学ぶ」というのがあります。日本では有名なのが江 戸時代の天保とか三つくらいありました。1923年の関東大震災 や世界恐慌などのビフォーアフターだとか、フランスでは19世紀 のコレラやチフスによりスラム化現象にまで広がっていった大惨事 のビフォーアフターにおいても読み取れるものがあると思います。 最近では水俣病やエイズにおいても伺えるものと思います。私達が 生きている今は数年経てば歴史となります。今現在を客観的に冷静 に見ていくことは難しいことでもあるものと思います。古典医学の 本を読んでいて見つけてしまった面白い言葉があります。「自然が狂えば人が狂う」というのがあるのです。当事者はおそ らく認識するのは無理ではないかと思われます。されど第三者的に 見ていると、それがはっきりと認識できるのではないでしょうか。 自然が狂ってきているということは、もちろんそれを認めない方は 対象外ですが、主軸がズレてきているということになります。人体 でいうなら頭のてっぺんが南極と想定しています。足の裏を北極と 想定しています。赤道はいうまでもありません。東洋医学を主軸に おいて人様を診る場合、この南極と北極、赤道の三点を診ながら人 様の人体をどう修正していくかを考えていきます。 いわゆる治療です。これが東洋医学において精神と肉体を別々には 捉えない理由のひとつのようです。 すると現在進行形で自分やマスコミに出てくる色々な人達の現象を観察していくと、この主軸がズレているのかズレて いないのか、修正していくことが可能か不可能かは分かってくるの かもしれません。生きているって面白いですね。